小児のけいれん(担当AY)

主訴:けいれん
1歳2ヶ月
救急部受診
 
病態で分類して鑑別を挙げる。
脱水
電解質異常
 
脳圧亢進
水頭症
脳腫瘍
 
感染
熱性けいれん
髄膜炎
脳炎
良性乳児けいれん
 
内分泌系
副腎クリーゼ
脳症
アミノ酸・脂質代謝異常
マススクリーニングでやらないのは、糖原病やNiemanPick)
 
器質的
てんかん
脳出血
外傷
トキソプラズマ
 
酸素不足
徐脈
過呼吸
 
その他
心因性
薬剤アンフェタミン
 
救急なので、特にCNS系の除外
問診のポイント
既往:あれば器質か
時間、意識障害、発作の具合(全般か部分か)

きっかけ
熱、嘔吐の有無
周産期、発達期の経過:先天性疾患の可能性
 
身体所見
バイタル、意識状態
体表観察により外傷、発赤、白斑の有無
瞳孔不同、眼球偏位
大泉門
嘔吐
麻痺(この年齢のこどもにどうやって動いてもらうか)
頭囲の異常
 
検査
発熱の有無が第一段階
けいれんならジアゼパム(セルシン)、ミダゾラム、フェニトイン
ウイルス性胃腸炎けいれん、乳児良性けいれんならカルバマゼピン
脳圧亢進ならマンニトール、グリセオール
 
来院時にけいれんなし
ルート確保時に、強直性全身性けいれん。眼球上転、意識消失。30秒ほど。
体温37.2度
ジアゼパム投与しようとしたが再度けいれん。ミダゾラム投与。
 
今日初回。突然。病院来るまでに2回あって、各々1分と30秒。
昨日から下痢があった。泥のような。ぐったりしていた。熱は37.8度。
薬は飲んでいない。
水は飲んでいない。
妊娠、発達において異常を指摘されたことはない。
最も怪しいのは何か:感染系
 
血液検査
CRP上昇。脱水気味。
便検査
ノロウイルス
 
ウイルス性(軽症)胃腸炎に伴うけいれん
便中ノロウイルスが多い。
ジアゼパムミダゾラム無効で、少量カルバマゼピンが効く。
 
小児けいれんでくるのは熱性けいれんが最多。
38度。
1, 2歳に好発。
3ヶ月未満、5歳以降に初発はない。
単純型と複合型で、単純型のほうが予後がよい。
複合型はてんかんに移行しやすい。
 
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