Caの話(担当HF)

Caの生理
小腸
VitD
 
血中
Alb(低Alb時の補正 Ca + 4 - Alb)
asidosis Alb affinity↓
alkalosis Alb affinity↑
 

PTH(DCDで吸収)
 

PTH(骨芽細胞→破骨細胞↑)
カルシトニン
エストロゲン
テストステロン
甲状腺ホルモン(破骨↑)
 
Ca 8.6 - 10.2 mg/dl
低Ca < 8.0
副甲状腺機能低下症
偽性副甲状腺機能低下症
摂取不足(Ca不足、VitD不足)
甲状腺機能低下症
急性膵炎(軟部組織への沈着)
日光暴露不足
慢性腎不全(VitDの問題)
悪性腫瘍転移(造骨性)
横紋筋融解症(急性膵炎と同じ機序らしい)
薬剤(抗けいれん薬)
 
高Ca > 11
副甲状腺機能亢進症(90%)MENI含む
甲状腺機能亢進症
サルコイドーシス
多発性骨髄腫
悪性腫瘍(PTHrP)肺扁平上皮癌
家族性低Ca尿性高Ca血症
悪性腫瘍転移(溶骨性)
薬剤(サイアザイド)
 
症状 
低Ca(膜電位が不安定になり、動きやすくなる)
テタニー(Chvotek, Trousseau)
QT延長
消化器症状
不随意運動
 
高Ca(膜電位が安定になり、動きにくくなる)
どちらかというと高Caのほうが、意識障害など重症になりやすいのでやばい。
フロセミド、脱水の是正
意識障害
QT短縮
消化器症状(胃潰瘍が生じる)
脱水(口渇・多飲・多尿)
 
症例
80F
高Ca、嗜眠、腹痛
意識清明でない患者に娘が気づいてつれてきた。
O:1年前から消化器症状あり。
P:特になし
Q:キリキリくる
R:上腹部
S:最近強くなってきた
尿、便普通
既往歴:特になし。ここ5年以上は通院なし。
家族歴:特になし
内服薬:なし
喫煙:なし、飲酒:なし
 
身体所見
JCSI1
BT 36.9 BP 110/90 mmHg PR 94 bpm RR 14 /min
黄疸なし
頭頚部リンパ節:触知しない
甲状腺:異常所見なし
肺:清。左右差なし
腹部:肝腫大
 
Ca 15.0 ALP 800 P 1.4 AST 124
 
US:肝臓に多発する占拠性病変
CT:肺に陰影。肝臓に多発する占拠性病変
 
PTH→ 13 pg/ml (< 60)
PTHrP→ 3.3 mol/l (< 1.9)
 
CTガイド化肝生検:転移性扁平上皮癌
おそらく、肺病変が原発で、肝臓は転移巣
 
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