確率分布が均一でないサイコロの施行

こんな問題を見かけた。

解析的に解くにはコーシー=シュワルツの不等式を使えばいいが、例えば1 しか出ないサイコロを考えると、2回投げて同じ目が出る確率は1が出て1 なので確率1 である。なので1/6 より大きそうな予想はたつ。
エントロピー的なことを考えると、離散確率分布があるとき、確率密度が等しいとエネルギー最小になりそうな予感がする。
 
R でやると、ディリクレ分布を利用して和が1になるけど各目の出る確率は均等に\frac{1}{6} ではない仮想サイコロをたくさんつくって、実際に2回振って同じ目の個所を足し合わせてみる。
仮想サイコロn 個用意したとして、出る目6パターンのn\times 6 行列を作ると、線形代数的にはi 番目とj 番目の行列演算はi 番目とj 番目のベクトルだけ取り出してouter して対角成分だけ取り出して足すのと同じ(結局内積で、コーシー・シュワルツと同じことをしている)になるから、R では行列演算して対角成分を取り出すだけでよい。

p <- rep(1, 6)/6
sum(diag(outer(p, p, "*")))
[1] 0.1666667
library(MCMCpack)
n <- 10
p <- rdirichlet(n, rep(1, 6))
diag(p %*% t(p))
 [1] 0.2383 0.3046 0.2940 0.2679 0.2462 0.2120 0.2473 0.2462 0.2527 0.4562

\frac{1}{6} より大きい。