第六章 大陸を分ける
アルゴリズムを構築したいとする。
ここでは、北米大陸があって、雨水が大西洋と太平洋に流れ着く境界線[分水嶺(分水界)]を見つけ出したい。
つまり、二次元平面に対してひとつ高さが決まる三次元物体に、いくつか辺縁があって、天から落とした物体がどの辺縁に流れ着くかをプロットして領域を描いて、その境界を分水界としたい。
アプローチとしては、
- 山から考えて、山に大量の雨水を降らせ、各々の雨水がどの辺縁にたどりつくかを逐次追いかける手法(メッシュ)
- 辺縁から考えて、どこまで登っていけるか逐次追いかける手法(地球温暖化法)
がある。
前者は、辺縁が後決めでもよく、後者は、辺縁が先に決まっていないと難しい。
辺縁が個の領域に分かれていたら、引ける分水界の数は本(要検討)。前回の戦争統計でいうところの国境。
トンネル工事による分水界への効果は、二次元の場合で考えてもアルゴリズム化は難しい。二次元では、最も高い頂が分水界(点)でよかったが、トンネルによりある斜面全体が分水界となることもある。
三次元でも単純な例では、分水界がある慮異域全体と、面化することがある。
医学統計解析的には、例えば、x:身長、y:体重と二次元要素があって、の組に対してひとつ、例えばBMIが決まるとする。
辺縁には、ある疾患罹患リスクその1、その2、…みたいなのがあって、、BMIでプロットされる三次元の山に、じゃああるAさんはここからどう転がっていくでしょうか、みたいなことが考えられそうか。
そうすると、先生の専門分野的に関節リウマチで、痛い関節、関節の大小、RFの有無、臨床症状、etc…とn次元の要素があって、これらの要素に対してなんかがひとつ決まる(病期?)。
上のBMIと同じように、じゃあ要素が〜な人はこう転がるかな、みたいな?
トンネルの効果は、先生が書いておられるような治療介入による病期の変化、とすれば、なんかもっといろいろ考えられそうな…。
とこんな感じで、ある患者さんを目の前にして、診察や検査の結果から、転帰を予想するアルゴリズムの構築ができるだろう、みたいな共通点が今回の範囲にあったのかもしれない。
けど、そのアルゴリズムの構築は難しいだろうなあ…。
社会医学的には、山から攻める手法は、原因とか暴露要素が分かっているものの転帰を見るということで前向きな
辺縁から攻める手法は転帰から原因を見る後ろ向きな調査だと書いてて気づいた。