主訴：発赤
13歳少年
丘疹と水疱どちらが出るかで鑑別してみる。
丘疹（ぶつぶつない）
アレルギー
風疹
麻疹（色素沈着、二峰性発熱、koplik斑）
突発性発疹（解熱後の発疹）
ツツガムシ
水疱（ぶつぶつある）
水痘・帯状疱疹
HHV関連は多い
アレルギー
薬
伝染性膿痂疹
手足口病
毛包炎
SSSS
天疱瘡
Stevens-Johnson syndrome(溶出性紅斑様皮疹が多発。抗菌薬、抗てんかん薬、NSAIDs)
別枠
じんましん（真皮の浮腫）
問診
O:昨日から発疹が出始めた
R:発疹は胸のあたり。ぶつぶつ。
S:発疹を軽く触って痛い。
一週間前から左胸が痛い。
熱はない。
既往歴、家族歴はなし。
咽頭炎のため抗生物質を飲んでいた。
ワクチン接種歴は特記なし。
アレルギー素因なし。
庭仕事を手伝っているらしい。
身体診察
バイタル正常。発熱ない。
左外側部に紅斑と小さな発赤の集団。水疱は透明な少量の水分。
リンパ節腫脹ない。
自己免疫疾患の水疱：大きい。ひとつひとつがはっきりしている。
薬剤性の水疱：どんっと大きい感じ。服用から2〜3日で出て、中止すると速やかに引く。
これまでの情報から、何が除外できるか
発熱なし：風疹、麻疹、突発性発疹
発疹の形状・箇所：じんましん、自己免疫疾患、HHV、手足口病
年齢、服用歴、家族歴：自己免疫疾患、天疱瘡、SSSS、薬剤性
検査
水疱基底部の組織を採取、病理検査
ただし、多くは臨床症状から診断できる
a-VZVAb検出
水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)について
免疫低下時の再活性化
潜伏期14日程度
対症療法
痛みには鎮痛剤
痒みには抗ヒスタミン
全身症状がひどければ抗ウイルス薬
20~30と50~60の二峰性
前駆症状として神経痛様疼痛
通常、片側神経支配領域に沿って発生
治療
バラシクロビルを処方
水疱に覆い
乳児、免疫抑制剤者との接触を避ける
ポイント
主訴、既往歴、薬剤歴、社会的背景、家族歴
部位、タイプ、分布、隆起
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