4.7五大湖の汚染

湖のような、ある巨大な容器の中の水が汚染されてしまい、それをどうにか浄化する作業を考える。
条件として、
・降雨量と蒸発量は互いに釣り合っている
・水が湖に流入するときは、完全な混合が起こり、汚染物は一様に分布する
・汚染物は流出によってしか、湖から除去されない
として考える。
V:湖の容積
P_l:湖の汚染度
P_i:湖への流入物の汚染度
r:流率
とすると、微小時間dtの間で全汚染物の正味の変化は
d(VP_l)=(P_i-P_l)(rdt)
となる。これは
\frac{dP_l}{dt}+\frac{r}{V}P_l=\frac{rP_i}{V}
となる線型1階微分方程式である。積分因子はe^{\int\frac{r}{V}dt}=e^{\frac{r}{V}t}であり、これを用いると
P_l(t)=e^{-\frac{r}{V}t}P_l(0)+e^{-\frac{r}{V}t}(\frac{r}{V})\int _{\hspace{5}0}^{\hspace{25}t}e^{\frac{r}{V}t}P_i dt
となる。
汚染物の流入が止まったとき、つまりP_i=0のとき
t=\frac{V}{r}\log (\frac{P_l(0)}{P_l(t)})
となる。これは、現在規定されている水準のパーセンテージまで汚染を減らすのに要する時間らしい。
t=\frac{V}{r}はRainy値と言われるものらしく、五大湖それぞれ既にある。
初期状態P_l(0)から何パーセント汚染が減るか、それにかかる時間が計算できる。