5.1はじめに

\frac{d^2y}{dx^2}+a\frac{dy}{dx}+by=f(x)
と表される微分方程式を。線型2階微分方程式というらしい。
これを解くには、特解y_p(x)をひとつ求めることがコツらしい。一般解y(x)と特解y_p(x)の差
z(x)=y(x)-y_p(x)
とすると、y(x)y_p(x)は上式を満たすから、
\begin{align}\frac{d^2z}{dx^2}+a\frac{dz}{dx}+bz&=\frac{d^2y}{dx}+a\frac{dy}{dx}+by-(\frac{d^2y_p}{dx^2}+a\frac{dy_p}{dx}+by_p)\\&=f(x)-f(x)\\&=0\end{align}
となる。従って、関数z(x)は、斉次微分方程式
\frac{d^2y}{dx^2}+a\frac{dy}{dx}+by=0
を満たす。
一般解は、
y(x)=z(x)+y_p(x)
の形になる。
 
abが定数のとき、
\frac{d^2y}{dx^2}+a\frac{dy}{dx}+by=0
を解くのは簡単らしい。というのも、この方程式の解の形は
Ay_1(x)+By_2(x)
になるからである。
y=e^{mx}として、上式を解いてみる。
\frac{d^2y}{dx^2}+a\frac{dy}{dx}+by=f(x)
e^{mx}(m^2+am+b)=0
となり、m^2+am+b=0mについて解くおなじみの二次関数の判別式問題になる。
一般解はy=Ae^{m_1x}+Be^{m_2x}となるが、
判別式D=a^2-4b
(1)D>0のとき
mはふたつの実数解をとる。なので、一般解は
y=Ae^{m_1x}+Be^{m_2x}
となる。
(2)D=0のとき
mは重解をもつ。このとき、y_1=e^{mx}は解であるが、y_2=xe^{mx}も解になるらしい。なので、一般解は
y=Ae^{mx}+Bxe^{mx}
となる。
(3)D<0のとき
mはふたつの複素数解をもつ。それらをm_1=\alpha+i\betam_2=\alpha-i\betaとすると、
\begin{align}y&=Ae^{(\alpha+i\beta)x}+Be^{(\alpha-i\beta)x}\\&=e^{\alpha x}(Ae^{i\beta x}+Be^{-i\beta x})\\&=e^{\alpha x}(C\cos \beta x +iD\sin \beta x)\end{align}
e^{i\theta}=\cos\theta+i\sin\thetaC=A+BD=A-Bを用いた。)
となる。