関節リウマチの重症度のスコアリングにDAS28というスコアリングがある。関節リウマチという病気は関節が機能的、解剖学的に破壊されていく病気で、手指や肘などの小〜中関節が痛かったり腫れたりする。基本的にDASはそれらの関節が痛い/腫れるといった身体所見と、患者本人がどれほど痛くて困っているかという主観的尺度をなんとか0〜100の範囲にぼやっと評価して、統計値とする。
これに加えて、検査値からCRP(体のどこかで炎症が起きていると上昇する)かESR(体のどこかで炎症が起きていると上昇する)も加えるとさらによく重症度を評価できるんじゃないか、と思って計算式に入れている。この場合にはDAS28-CRPとか-ESR とか修飾される。
ここで、関節リウマチという病気に対して頻用される、MTXというお薬があるが、これは長期にわたって使用してると肝臓がやられてくる。肝臓が悪い場合にはMTXの使用は禁忌、ということになっているが、肝臓が悪いとCRPという検査値が見かけ上、低くなるということがある(CRPは肝臓で作られる)ため、DAS28が過小評価になるのではないですか?という質問があった。
計算式上は対数を取っているので、そんなにCRPの値が影響するのかな?と思ったのでプロットしてみる。
高すぎるCRPではDAS28に与える影響は小さいが、確かに0.5あたりの微妙なラインでは影響はありそう。
といっても関節数のほうが影響でかいと思うが。
TJC <- SJC <- 28 VAS <- 10 CRP <- seq(0, 10, length=100) DAS28CRP <- 0.56*sqrt(TJC)+0.28*sqrt(SJC)+0.36*log(CRP*10+1)+0.014*(VAS)+0.96 j <- c(2.3, 2.7, 4.1) plot(CRP, DAS28CRP, type="l", ylim=c(0, 9)) abline(h=j, lty=3, lwd=2)