科研費(学振) LaTeX を他の申請書に流用する

この記事が役に立つのは世界で3人以下の自信ある()
 
研究者が競争的資金を獲得するのに申請書を書くが、科研費LaTeX というものがあり、これによりword で体裁が崩れてイラッ☆っとするリスクが減る。
DC やPD と呼ばれる学振にもこのフォーマットがあり、情報系の申請者はtex で書くことが多い。
 
ここで、不運にも不採用になった場合に、D進を諦めるという選択肢があるが、他にも助成金奨学金を狙って別のところに申請するという手段もある。
ここで、免疫学会のきぼうプロジェクトは、DC1 に相当する年代が応募できて、年額300万の奨学金が出る。
雇用関係はなく()、研究に専念するようにと書いてはあるが副業禁止()とは書いていないので、ぶっちゃけて言うとバイトしてもよさそう(いいとは言っていないし責任はとりません
 
申請書を見ると、まるまる学振フォーマットをパクっている。ただし平成29年度までの様式である。
しかし、DC は平成30年度から、年次計画が2ページにわたって1ページ弱分書くようになっているので、そのままぞうのたまごを使うとちょこちょこずれる。また、採用までの準備、という項目が新たに追加されているので、これもまたずれる原因である。
 
というわけで、tex の体裁を決めているファイルをいじって、学振で書いた申請書を使いまわせるようにする。
 
きぼうプロジェクトからword の申請書をダウンロードしてきて、年次計画の(N年目)を削除する。
word をPDF として保存する。このとき、出だしの申請者情報などものそのままにしておく。このあとpdfkt で分割する。
あとは微調整した以下のシェルスクリプトを、egg_dc が入っているフォルダ内で実行すれば、PDF ファイルを置き換えて書き込み開始位置なども微調整してくれる。
 
最終的にコンパイルしたtex が微妙に位置ずれしている場合は、vspace コマンドでゴリ押しする。基本的に横にはずれていないのでどうにかなるはず。

# process.sh
# 年次計画の N 年目は消す
for i in $(seq 3 9)
do
  pdftk h30form2.pdf cat $i output dc-page`expr $i - 2`.pdf
done

mv dc-page[1-7].pdf dc_forms_pdf/
extractbb dc_forms_pdf/*pdf

# 採用までの準備 を削除
sed -i.bak -e 's/.*申請時点から採用までの準備.*//g' forms/dc_form_06-07.tex

# 年次計画を調整
sed -i.bak -e 's/345pt/350pt/g' forms/dc_form_06-07.tex
sed -i.bak -e 's/KLMinipage{41}{528}{554}/KLMinipage{41}{710}{554}/g' forms/dc_form_06-07.tex

# これまでの研究状況を調整
sed -i.bak -e 's/47pt/31pt/g' forms/dc_form_03-04.tex

# 自己評価を調整
sed -i.bak -e 's/KLMinipage{51}{740}{544}/KLMinipage{51}{755}{544}/g' forms/dc_form_09.tex
# h30form2.pdf を学振tex のフォルダにいれて、そのフォルダで実行
sh process.sh

 
ちなみに中の人は学振もこれも落ちているのでこの分野を絶対(自主規制)すマンになりました()