@y_benjo
私も売りスレの住人(とまではいかないが興味のある人)である。円盤は買わないが、円盤の売上動向は気になっていつも見ている。
世の中にはAmazonの予約状況から売上予測をするなんていうこともできるらしいが、今回はアニメの売上について予測モデルを立てていた。
筆者は「出演声優の女性比率や新人の比率、人気制作会社が手がけているかといったメタ情報によってアニメDVD/BDの売上は予測可能である」という仮説にもとづき、解析に取り組んだ。
今回の解析で私がもっとも評価しているのが、キャスティング内容を用いないところである。これまでの原稿にも、主役か脇役かなど、分類、定量化が難しいこと、このアニメの内容はどうこうといった2ch的議論がほとんど介入せず、起用された声優の人数や制作会社名からのみの予測をしているところがかなり汎用性があると思う。
解析結果としては、誤差2400枚程度で予測するモデルとなった。個別には、たまこまーけっとが6400枚で覇権候補となった。京アニの時点でこれはある程度の売上があるものだと我々も暗黙の了解で思っている。「主役は男性。キャスト上位5人における女性声優率は低い。アニプレックス、京都アニメーション製作で音楽は梶浦由記、神前暁。原作者の作品がこれまでにアニメ化されている作品が売れる」という(我々の業界では)至極まっとうな結果であった。
今回の解析でちょっと難ありなのが、やはり10000枚を超える売上の作品がない(予測不能?)ことであろう。学習には10000枚以上売り上げた作品は外れ値扱いとして10000枚固定になっている。毎クール50弱のアニメが出て、売上スレで話題になるのは30本くらいの作品だが、多くは1000〜8000枚くらいに収まる。しかしながら、毎クール確実に1〜3本は10000枚以上売れる作品があるので、ここらへんをどうにかこうにかならないかと思う。筆者もアニメのストーリーのジャンル(学園、SF、バトル)や傾向(シリアス、日常)といった分類を加えて、大ヒットするか否かをモデル化しようと考えている。
この解析を見た時にはまだ2013冬アニメは始まっていなかったが、もう1〜3話は出揃った。自分も解析に使ったからなのだが、ラブライブ!はもうちょっとがんばれるはずだ(予測4795枚)。
この解析手法にヒントを得て、私もひとつネタが思いついた。時間があればやってみよう。