読んだ。
- 作者: 岩波データサイエンス刊行委員会
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2017/02/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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岩波データサイエンスシリーズの、スパースモデリングについて。
スパースモデリングというとデータ解析に馴染みのない人にはよくわからないかもしれないが、いわゆるLASSO である。LASSO も知らない生物系の人には厳しいけど。
医学生物学のデータは、オミックスとして大量にデータが取れるようになったが、パラメータが多くてサンプル数が少ないいわゆるp>>n 状況であり、真に意味のある数個のパラメータ以外は、影響力を0にしたい、というモチベーションの話。
画像処理とスパースの項は、画像処理でのノイズ除去とかそういう話を真剣に書きすぎて、他の項よりちょっと浮いてた。他はRを使って試してみました、みたいた適当なノリの項もあって、入門編としては、まあ、悪くないけど、これくらいの内容のものはググればすぐにブログに行き当たるので、特段書籍として書く必要は、まあ、アレ。
個人的には時間遷移スパース性の話を声優統計に使ってみたかった。
同業者(データ解析じゃないほう)の人は、医学研究におけるメタアナリシスの項は読んでおいたほうがいい。EBM マンセー()のこのご時勢、メタアナリシスがあるかないかはエビデンスレベルにおおいに影響するが、メタアナリシスの限界というものが具体例を交えて解説されている。
EBM 厨がいたらドヤ顔で教えてあげよう。