読んだ。
- 作者:谷口 俊文
- 発売日: 2013/12/16
- メディア: 単行本
面白そうだったのが貧血の項で、術後Hb が8を下回った人について、宗教上の理由で輸血を拒否した人の予後調査というのがあった。
Mortality and Morbidity in Patients With Very Low Postoperative Hb Levels Who Decline Blood Transfusion - PubMed
Hb 5 でもなんとか生きるけど、やはり死亡率は上がる。
2014年に更に別の研究が出ていた。
An Update on Mortality and Morbidity in Patients With Very Low Postoperative Hemoglobin Levels Who Decline Blood Transfusion (CME) - PubMed
当然のことながらHb 1 下がるごとに死亡オッズは2倍くらいあがっていくらしい。
市中肺炎の項で、de-escalation をしても予後は変わらないらしいのは興味深かった。
Comparison Between Pathogen Directed Antibiotic Treatment and Empirical Broad Spectrum Antibiotic Treatment in Patients With Community Acquired Pneumonia: A Prospective Randomised Study - PubMed
手術に来る人が予定、緊急かぎらず、どんな内科的治療を受けてきているか、というのをおさらいするのにはまあよかった。
敗血症治療など集中治療的なこととか、術前にどう管理してもっていくか(前述の貧血とか)の話もあったが、ザ・内科医って感じで実際の周術期管理のことはあんま詳しくなさそうだった。
エビデンスにはうるさそうで、とにかくエビデンスをならべ、ROCAUC大好きでc-statistics のことばかり書いていた。
ベイズもやったことがあるようで、JAGSの話が1ページだけ書いてあったのは興味深かった。
中古ワンコインなら買いだが、新品ならオススメはしない。