AKIで早期に透析を行うべきか

という話を研修医としていて、自分の記憶では早期に透析を行っても予後は改善しない、というものだったはずで、研修医もいやぁ腎臓内科ローテしたときもそんな感じだったはずです、と言っていたので調べた。
ガイドラインではCQ7-1「AKI に対して血液浄化療法を早期に開始すべきか?」において

AKI に対して早期の血液浄化療法開始が予後を改善するエビデンスは乏しく,臨
床症状や病態を広く考慮して開始の時期を決定すべきである。
推奨の強さ:なし エビデンスの強さ:C

となっている。
急性腎障害(AKI)診療ガイドライン 2016

このガイドラインでは、多施設RCT である STARRT 研究が進行中、とあったので、結果が出ていた。
Timing of Initiation of Renal-Replacement Therapy in Acute Kidney Injury. N Engl J Med 2020; 383:240-251
結論としては早期群といままで通りに古典的な適応タイミングで行う群とで90日死亡率は変わらなかった。

ではあるが、急性血液浄化(いわゆる透析)を行うと集中治療加算算定日数が25日まで延びるので、とにかく透析しろ、という国からのメッセージなのだろう(適当