読んだ。
- 作者: 国沢卓之
- 出版社/メーカー: 克誠堂出版
- 発売日: 2019/05/01
- メディア: 単行本
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見開き2-4ページで1項目でさくさく読める。ページ余白が少なくなんか情報量多く感じる。
一歩進んだ、といいながらかといってその管理をして劇的に予後が改善するかというとそうでもないっぽい。
個人的にはM先生がLiSAで書いてたようなエビデンスの項が収録されていたので良かった。
興味深かった話が、帝王切開の脊麻時にノルアドレナリンをごく低量持続投与することで、絶対に低血圧許さないマンな麻酔をする、という話があったのだが、エフェドリン、ネオシネジン、ノルアドレナリンの力価について書いてある。
www.ncbi.nlm.nih.gov
話が急に飛ぶが、OPCABをするときに上級医から「OPCABのときは1/100希釈にした(1mg のノルアドレナリンを100ml の生食に溶かす)ノルアドレナリンを握りしめてやらないとダメ!! ちなみにこれのボーラスはネオシネジンよりちょっと強いよ!!」と教えてもらった。
OPCAB時の1/100 ノルアドレナリンのボーラスはここらへんでも多用されている。
- 作者: 内藤嘉之,吉田和則,井出雅洋
- 出版社/メーカー: メディカルサイエンスインターナショナル
- 発売日: 2011/05/19
- メディア: 単行本
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- 作者: 井出雅洋,吉田和則
- 出版社/メーカー: メディカルサイエンスインターナショナル
- 発売日: 2017/06/12
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エフェドリン | ネオシネジン | ノルアドレナリン |
0.1mg | 8.4mg | 5.8μg |
がそれぞれ相当する、ということになっている。
エフェドリンはたいてい40mg のバイアルを10ml (4mg/ml)もしくは8ml (5mg/ml)にして1-2ml ボーラスすることが多いので、これがたいていネオシネジン1ml (1mg のバイアルを10ml に希釈して)のボーラスに相当する。
高齢者でネオシネジン 0.1mg もショットするとたいていジェットコースターになるので、0.05mg にしてチビチビ使うことがあるが、ネオシネジン 0.05 mg にするかエフェドリン 4mg にするか、ということでもよいっぽい。
OPCAB の話に戻って、1/100 のノルアドレナリンは10μg のショットになるので、ネオシネジンではだいたい1.7-2 倍相当の強さがある、と思われる。