肥満患者の麻酔

読んだ。

肥満患者の麻酔

肥満患者の麻酔

COI:自費で購入
 
発売当初から興味があったので買ってみた。
個人的には、デブの麻酔には気道管理が一番問題になるのでそこのノウハウ的なものを期待していたのだが、「マスク換気困難なら意識下挿管するし、喉頭展開困難ならビデオ喉頭鏡使えばイチコロだから…」くらいの淡白さでしか書かれていなかった。だからといって意識下挿管のノウハウが書いてあるかというとそうでもなかった。
この本でむしろタメになるのが、肥満の病態と薬物動態の項だと思われる。肥満の病態は生理学だけでなく、術後管理の要点も書かれていて、集中治療をやらざるを得なくなった人としてはそこそこタメになった。
薬物動態についてはとにかくIBWを使えばよさそうで、IBWは簡便にはBMI 22 を目指せば良さそうだった。ただし、IBWでも過量もしくは過小になる場合の注意も書いてあった。
ほかは、肥満妊婦や小児の項もあった。

ただ、日本語で書かれた肥満麻酔の教科書がないので作る、的な前書きが書いてあったが、教科書にするにしてはアンチョコ本感が否めないので、英語ではどうかと思って調べてみると
academic.oup.com
www.ncbi.nlm.nih.gov
レビュー系では古い。

kindle unlimited は無料ってマジ?(執筆当時)

Anaesthesia for the Overweight and Obese Patient (Oxford Anaesthesia Library)

Anaesthesia for the Overweight and Obese Patient (Oxford Anaesthesia Library)

160Pしかないのが気になる。

Anesthetic Management of the Obese Surgical Patient (Cambridge Medicine (Paperback))

Anesthetic Management of the Obese Surgical Patient (Cambridge Medicine (Paperback))

ここらへんはペーパーバックで手頃な値段で買えそう。