Atlas of Critical Care Procedures

読んだ。

胸腔ドレーンであんなことがあったので手技の確認がてら読んだ。
トロッカーよりペアンで鈍的に挿入するほうが合併症は少ないらしい。

献体を使った実際の手技の写真が多いので実際のページ数より遥かにボリュームは少ない。
知っていたと思っていたが知識が増えたこともあって、例えば

  • 乳頭が第4-5肋間のことが多く、これより下に挿入すると横隔膜損傷のリスクが高くなる
  • Aラインモニターをフラッシュしてみて、2, 3個程度オシレーションするのが適正なダンピングである。1個しかないとオーバーダンピングでなまった波形になりdicrotic notch が消失し、それ以上だとアンダーダンピングで尖った波形になる
  • 蘇生的開胸術を行ったときの心臓マッサージは、両手で包み込み拍出ができるよう揉むこと
  • REBOA を挿入するときの体表面ランドマークは、胸骨中部がzone Ⅰ。zone Ⅲ は腎動脈遠位部(L1-2)から総腸骨動脈分岐(L4)で、分岐は臍が目印

神経系で脳室ドレナージ、腰椎穿刺、硬膜外麻酔が書いてあったが、硬膜外麻酔は記述が薄すぎで、しかも某脊椎ブロックの項もあるのにこれは手技のことは一切書いてなかった。
四肢コンパートメント症候群、腹部コンパートメント症候群、VAC療法が異様にたくさん書いてあった。

一通り復習するにはよかった。