集中治療専門医試験

合格してた。
試験対策としては過去問を解いておく他ない。学会の個人ページからは5年分しかダウンロードできない。
e医学会で管理されていたときは2006年まで遡れたのでそこまでやったが、いまの学会個人ページでダウンロードできる分についてやっておけば十分、というか過去問をやったところであまり参考にならない問題が毎年出題されているので本当にどうしようもないが。


まじでこんな気分だった。
他、受験記。
集中治療専門医試験を終えて | Dr.Azukii's Blog

勉強としてどうするかだが、学会のクソごついテキストは総論などは文章のそのままが選択肢となって出題されていたりするので余力があれば読んでもよいと思うが、ごつくて高くてできれば借りたい。
第2版の電子版は実はほとんど中身が変わっていない上に安いのでPDFで読みたい人は第2版を入手してもよいと思う。

集中治療系のテキストとしては最新のものだが、中身を見る限り基礎医学によりすぎていてこれを読んでも日々の臨床にも試験対策にも役に立たない。はっきり言ってゴミ。インテンシビストを通読したら試験が解けるかというと、まったくそうではない。
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以下は試験申込から受験、合格発表までの思い出話だが
麻酔科専門医プログラムの最中に、研修病院がICUを持っていて研修施設だったので半年専従して専従期間を満たした。自分は医局に属していないし、研修施設も近隣の大学医局からバイトはくるが、スタッフとしては常駐しておらず大学医局の息はかかっていない。症例としては移植以外の重症術後(腹部外科、脳外科、外傷がメイン。完全に集中治療科管理)、開心術後(指示出しや処方は心臓血管外科が行うが人工呼吸管理・抜管・透析などは集中治療科管理)、敗血症など。病院の特性として当時コロナが流行ってVVECMO管理が多かった。VAECMOも導入は循環器内科が行うが以降の管理は集中治療科が行っていた。残りの半年は日勤とICU当直にもいれてもらって週の半分以上は勤務して(合計して)1年の研修期間を満足した。が、申請要項が「勤務期間が1年を超す」だったのでエクセルシートでの自動計算が365日になって厳密には1年を越していないことに申請(4月)してから気づいたため書類審査合否の8月まで悶々と過ごした。
書類審査合格は普通郵便で来たが、おそらく名前順のひとつ前の受験者の書類が間違って郵送されてきたので個人情報の管理が悪すぎると学会の個人情報保護規程をちくいち参照してメールした。合否確認から試験費用の入金の締め切りが1週間くらいしかないうえにお盆休みを挟むのであなたらの不手際で入金できません、と主張したら合否PDFがメールで送られてきた。マイページもあるのになぜ最初からその運用をせずに郵送しているのかいまだに謎である。
書類審査合格してから勉強を開始しようと思い、e医学会からダウンロードしておいた2006年から2023年までの過去問を麻酔中に適当に解き、最終的に2周した。同時に通勤中に第2版を読み切ってしまったので知り合いから第3版のごつい本を借りて家で少しずつ読んだら第2版と重複部分が多いのでサクサク読めた。
10月末に東京で試験があったが、私大の会場を借りて集中治療専門医だけでなく臨床工学士と認定看護師(?)の試験も併設されていた。試験会場は間を空けすぎてかなり広かったが、部屋を借りすぎたとも思った。問題が配られていきなり問題訂正があったのと、試験委員もみんな試験を解いています、と謎の主張があって試験開始した。100問150分はいままでの試験と変わらなかったが、丁寧に解いていたら試験時間はけっこうカツカツで、しかも過去問と同様に(まじでこれ何が正解なん…!?!?)となる問題ばかりだった。
試験が終わって前年度(2023年)ならば12月13日に試験結果を発送しました、というお知らせがHPに残っていたが、2024年は「12月末に発送」というお知らせが12月20日前後になぜか消えているのを同時に受験した知り合いが教えてくれ、年内業務は12月27日午前までです、と書いてあったので年内はもう合否無理だな、と思っていたら27日の10時頃に突然「個人ページに合否を掲載しました」とメールが送られてきた。個人ページがあるのだから書類審査も試験合否も最初からここに掲載しろよ、と思っていたら合否をどう確認するのかが不明だったが、トップページに「登録費用が未納です」と出ていることと、個人資格ページに「申請承認:2025-2029年まで」となっていることが合格の印だということでようやく合格した。
いままで学会費の支払いは銀行振込の無料枠でやっていたが、ペイジーというものを初めて使ってみたら振込手数料が無料だったのでよかった。そこで、学会年会費の支払いのついでに専門医登録料も払おうと思ったら24時間が経たないと連続して支払えないようでそこだけ罠にはまった。

今後、集中治療専門医試験を受ける方は、がんばってください。
今後、集中治療専門医を目指す、という方は、学会専門医で取得予定の場合は2027年度までは現行制度で試験が受けられるようなのでそれまでにがんばってください。試験そのものは2028年以降の機構専門医だとしても問題は一緒だと(勝手に)予想するが、受験までの条件が大幅に変更になるので、いろいろ大変だと思います。

麻酔科をローテーションしてくれる研修医が「集中治療にも興味あるのですが何科から始めたらいいですか」と相談してくることがあるが、基本的には救急科をお勧めする。救急科は3年の研修ののち4年目で試験、5年目で専門医が取得できる(たぶん)ので、麻酔科が4年間研修の4年目で専門医試験、5年目が書類審査だけという空白期間、実際の専門医認定は6年目、という遅さを考慮すると、救急科から始めるのがよい。また、入院患者管理やICUをやるタイプの救急科なら、必要症例も自動的に満たせるのでよい。
ICUを管理するタイプの麻酔科でも症例は満たせると思うが、そういうICUは術後管理に偏る(たぶん)ことが多いと思われるため、CPAとかショックは少ないかもしれない。半年以上専従していればだいたい遭遇するとは思うが、研修している人が多いと被ってしまうかもしれない。
また、現行の集中治療専門医は、他の機構専門医を有していることが前提なので、麻酔科専門医が週3縛りであることを考慮すると、勤務医を辞めた場合や麻酔業務から転科した場合に麻酔科専門医が維持できなくなり、自動的に集中治療専門医も維持できない事態が発生する可能性がある。麻酔科専門医の維持については、手術麻酔以外でも、救急・集中治療部門、ペインクリニック、麻酔関連の研究でも一応維持可能とはなっているが、起業するとか医系技官をやるとか、そもそも医業を離れる場合には麻酔科専門医は(書類審査上は)維持できないことになる。この点、救急専門医は臨床実績が足りない場合にe-test を受ければよいっぽいので、専門医資格を維持していくうえでは救急科がよいと思われる。

また、機構専門医は学会専門医と異なり、2年の研修が必要だが専従は実質不要でjosler の如く症例レポート(?)なので、早く始めるに越したことはないので、麻酔科は選ばないほうがよい。

答え合わせをしたら74点でした。正答率90%以上の問題を間違えたり選ぶ選択肢の数を間違えたりした問題があったのでやはり試験というものは見直しが大事だと思った。

問題番号 自分の解答 正誤
1 b 1
2 bd 0
3 bde 1
4 bc 1
5 be 1
6 b 1
7 e 1
8 c 1
9 ade 1
10 ade 1
11 a 1
12 bce 0
13 b 0
14 d 0
15 d 1
16 e 1
17 bc 0
18 e 0
19 bce 1
20 ab 0
21 d 1
22 c 1
23 cde 1
24 ae 1
25 cd 1
26 bce 1
27 d 0
28 be 1
29 ad 0
30 bce 1
31 abc 1
32 ace 0
33 bce 1
34 abc 1
35 ac 1
36 bc 1
37 e 1
38 c 1
39 be 0
40 bde 1
41 cde 1
42 d 1
43 bd 0
44 acd 0
45 ce 0
46 ade 1
47 ce 1
48 abd 1
49 de 1
50 abd 1
51 d 1
52 e 0
53 bd 1
54 c 1
55 e 1
56 ade 1
57 bcd 1
58 bcd 0
59 abe 1
60 ab 1
61 cd 0
62 ace 0
63 cd 1
64 cd 0
65 a 1
66 ace 1
67 b 1
68 ce 1
69 b 1
70 ac 1
71 cde 1
72 c 1
73 abe 1
74 abc 1
75 ade 削除
76 bce 0
77 e 1
78 ce 0
79 abc 0
80 b 1
81 acd 1
82 b 1
83 abd 1
84 ace 1
85 c 1
86 abc 1
87 ad 1
88 b 1
89 e 1
90 d 1
91 ace 1
92 bcd 1
93 a 0
94 bce 1
95 be 1
96 b 1
97 b 1
98 ade 0
99 d 1
100 abe 0